砂漠の陰から

砂漠の陰から

広大な砂漠のような社会の陰でちまちまと生きていくブログ

雑記:自分がされて嬉しかったことは他人にもしてあげたいってお話

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自分がされて嬉しいことは、他人にとっても嬉しいことだ。
当たり前の話である。ぼくは大学1年生のとき、改めてこのことを意識するようになった。


キッカケになったのはコンビニのアルバイト。
ぼくは高3の秋ごろ、初めてアルバイトを経験した。最初の面接のときはいまでも覚えている。
当時クソガキだったぼくは、持参した履歴書に貼る顔写真を当日その場でのりづけするくらいに社会をナメくさっていたのだ。


ただまあ、面接した店舗の店長さんはよくできた人で。
そんなぼくをその場で蹴落とすことなく面接してくれて、なんとか通ることができた(いま思うとそれでいいのだろうか)


そんなこんなでなんとかアルバイトを始めたのだが、これがまあ色んな意味でキツかった。
バイト先のコンビニは駅前にあったため、とにかく客が多い。客足が途切れない。ぼくはおもに平日の夕方ころ入っていたのだが、やはり学校帰りや仕事帰りのお客さんが多かった。


大学生になったあとは、頼まれて夜勤にも入るようになった。金曜の夜勤である。
大学当時はダブルスクールで税理士試験の勉強もしていた。税理士講座の講義は木・金だった。
つまり、金曜日は大学の講義→税理士講座の講義→そのままバイト夜勤というトンデモスケジュールだったのだが、若くエネルギッシュな当時のぼくは身体を壊すことなく頑張れていた。


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この夜勤。金曜の夜の駅前ということで、とにかく酔っ払いが多い。客層が悪い。
店舗前でたむろしたり、店内で騒がれることなど日常茶飯事。明らかに同年代の未成年のガキが酒を買おうとすることもあった。
そんな客層につられるように、最初は純粋な心で「お客さまのため」に頑張ろうとしていたぼくの心もどんどんとすさんでいく。
「いらっしゃいませ」という来店の挨拶もまともにしないし、レジ打ち接客も適当。
もう時効だろうと信じて書くが、横暴な客が買ったおにぎりを握りつぶしながら袋詰めしたこともある。


それでもすぐにやめることがなかったのは、同じバイト仲間や店長がいい人だったからだ。
店長は器が広い人で面白かったし、DJをやっているというベテランの夜勤先輩もいい人だった。
こればかりは恵まれていたと思う。客層も悪けりゃ一緒に働く仲間も悪かったらそりゃあね・・・。


あるとき、すごく丁寧で、会計のあとにお礼を言ってくれるお客さんがいた。そのとき、すげえ嬉しかったのを覚えている。
ぼくのクソみたいな接客にたいしても、怒ることなく、むしろキチンとお礼を言ってくれたのだ。いま思うと申し訳ないことをしてしまった。
でも、その人のおかげでぼくの意識が変わった。自分がされて嬉しかったことは、他の人にもしてあげたいと思ったのだ。


それからは接客態度も少しは改めたし(酔っ払いに対しては相変わらず適当だったが)、自分が客の立場になったときもお礼を言うようになった。
バイトしていたコンビニは結局、フランチャイズから直営に変わる話が出て、店長が代わることになった。新しい店長は、会計の勉強をしていたからかぼくのことを気に入ってくれたが、勉強に集中したいという理由でバイトを辞めた。


最近になって、その店舗が閉店し取り壊されているのを見た。アルバイトの経験は楽しいことばかりではなかったが、クソガキだったぼくにとっていい社会勉強になったと思う。
なによりそこで学んだ、「自分がされて嬉しいことは他人にとっても嬉しいことだ」という意識は今でも持っている。


車を運転していて、車線に合流したがっている人は入れてあげるし、店員さんにはキチンとお礼を言う。挨拶は徹底し、道を譲ってもらえたときは会釈なりして感謝の気持ちを伝える。
最近は、読んだ記事にはてなスターも付けるようにしている。理由はもちろん自分がスターをつけられたら嬉しいからである。


自分がされて嬉しいことは他人にもしてあげるし、逆に嫌なことはしない。
当たり前のことだが、これをみんなが徹底すればいい世の中になるハズだ。今後もこの意識は持ちたいものだ。